膝蓋骨脱臼は膝蓋骨が定位置からずれる病気です。「脱臼」なので怪我の一種と見ることもできそうですが、先天性のものと後天性のものがあり、先天性といってもある日突然発症するタイプもあります。
- 膝蓋骨脱臼の先天的な原因
膝関節あたりの筋肉や骨、靭帯の形成異常など、膝関節周りの異常が年齢とともに進行し、発症することが多い。 - 膝蓋骨脱臼の後天的な原因
打撲や高い所からの落下など、物理的な力がかかることで骨が変形し、発症することが多い。
症状は足をひきずる、痛がる、脱臼した足を浮かせて歩くなどとなり、正常な歩行ができなくなります。膝蓋骨脱臼は内側にずれる場合と、外側に脱臼する場合とありますが、内側にずれる場合が圧倒的に多いようです。大抵の膝蓋骨脱臼は触診でわかりますが、レントゲン検査を併用すると症状が明確に判ります。
膝蓋骨脱臼がひどい場合の治療は膝蓋骨を正常な位置に戻すための外科手術が必要です。症状が重い膝蓋骨脱臼では、内科的療法とレーザーなどの理学療法や外科手術を併用して治療を進めるケースも少なくありません。一方、軽症の場合は炎症を鎮める薬による治療や、膝関節を保護するなど軽便な方法で治療し、放置して自然治癒に任せる場合もあります。
この病気の予防には膝を痛めないようにする配慮が必要です。たとえば、フローリングや床は負担がかかりやすいので絨毯やマットを引いて痛めない環境を作る、犬が肥満にならないよう、食事や運動に気を遣うなどすると良いでしょう。
なお、脱臼している場合は交配や繁殖をさせないようにしてください。も実施しましょう。
散歩時には急に向きを変えて走っていかないように、日ごろから横について歩くようにすること。脱臼がひどくなると膝関節をしっかり曲げて踏み込むことができなくなり、スキップしたりつま先立ちで歩いたりします。
トイプードル、ヨークシャテリア、チワワ、マルチーズなどの小型犬は、脱臼までゆかなくても軽い亜脱臼になりやすい犬種です。大型犬の場合は股間節形成不全を伴いやすいとされます。