血友病は人間の病気では広く知られている奇妙な血液の病気です。血友病は出血がとまらなくなるという特徴があり、遺伝病の一種です。出血箇所は皮膚下、粘膜、関節腔、筋肉内などとなり、一般的なイメージのようにカミソリで軽く切っただけで出血しつづけるといったものではありません。
犬の病気にも血友病があり、まれな遺伝性疾患で雄だけ発症するところはヒトと同じです。抜本的な治療法がないため、せっかく血友病と判っても治療効果は期待薄です。少し激しい運動をしただけで血管の出血が発生し、しかも止まらないことから散歩ができなくなったりします。
怪我をした場合、怪我の部位によっては出血多量を起こして死亡します。血友病には日常生活では症状がほとんどみられないタイプも存在しますが、このタイプの場合、気づかないまま手術や怪我をしたときに止血が遅くなり危険です。
最も多いのが「血友病A」。ジャーマンシェパードに症例が多く、関節内や体腔内で出血が起こります。血友病Aは雑種を含めほとんどの犬で発症報告があります。また、「血友病B」というタイプもあります。
血友病の治療は犬の血液中の凝固因子を検査し、欠如している凝固因子を補充するという方法で進められます。出血してしまった場合はまず輸血処置が行われ、危険性が低いと判断されると代用血液を利用します。
血友病には予防方法はありませんが、遺伝病なので、交配時の遺伝子キャリアのチェックを十分に行い、血友病の子犬が生まれることを防ぐという対処が必要です。
犬には9種類もの血液型があります。愛犬の血液型はご存じですか?案外怪我をしてから初めて知らされることもあるのではないでしょうか。子犬のうちは、散歩も予防接種が終わるまでは控えることから怪我をする事も少ないものです。予防方法がないので、気になる方は血液検査を検討してみましょう。
なお、ここ数年人気の高いミニチュアプードルには先天的に血液を凝固させる因子が不足しやすいという背景があり、血友病になりやすいと言われています。